モジアカ展からひと月以上が経ちました。
新学期が2週間すぎ、
セミプライベートレッスン生も含め、
ほぼ全員の生徒達と顔を合わせる事ができました。
感想を聞くにつけ、
楽しかった思い出と共に、
改めて、開催した意義を思い返しています。
連日良いお天気に恵まれた4日間。
多くの方にご来場いただき、感謝と感激に胸の熱くなる日々でした。
本当にありがとうございました。
さて
神保町の文房堂4階はギャラリーのみのフロアです。
フロアに入って左手に数段の階段があります。
この広い小上がりエリアが全て、生徒達の力作で埋まりました。
本展では、
ギャラリーを歴史的&雰囲気的に5つのエリアに分けて、
スムーズに見られるように配置しました。
1、古代
2、中世
3、近世・近代
4、ポインテッドペンと紋章
5、西村とモジアカ
【古代】
1番手前は古代のお部屋。(上右側と下の写真)
ローマに始まる大文字時代から、中世に入る少し手前まで
「完璧な始まり」そして「混沌と独自の発展」
そんな時代の文字達を正しく身につけ、
自分のものとした上で、
各々が各自の感性のもとでオリジナルの作品にしました。
【中世】
ふたつ目は中世のお部屋です。(下の2画像)
といっても、
中世と呼ばれる時期の少し手前のカロリングルネサンス朝の頃からtheゴシックまで。
「手書き写本の全盛期」の独特な雰囲気、そこに祈りがあったことを感じる書体達です。
クオリティの高い作品がズラリ✨
丁寧さとこだわりが光ります。
【近世・近代】
一番奥は近世から近代のお部屋です。(下の2画像)
ルネサンスから20世紀のアーツ&クラフト運動までの
「変革の時期」そして「新時代の到来」です。
時代の大きな変化の中で、それまでの自然な流れとは違う発展を遂げた文字の世界。
それに反応するように、作品も装飾もバラエティーに富んだものになりました。
【ポインテッドペンと紋章】
回廊のようなエリア(下2画像)
壁面はポインテッドペン作品。
超大作も、初作品も、複数書体混合の作品も、
どれも丁寧に丁寧に書かれた物ばかり。
テーブル展示は紋章と模写作品がメインとなりました。
愛着いっぱいのオリジナル紋章、
額装したらより素敵になったでしょ。
今回は模写の出品はないかな?と思っていたので、
1点間に合わせてくれて嬉しかったです。
【西村とモジアカ】
このエリアについては、、、後日いつか改めて。
お越し下さった皆様が、
1作品1作品をじっくり見てくださったのが印象的でした。
これらの作品を仕上げるまでに、
一人ひとりがどれほど悩み、
丁寧に諦めずに練習を重ね重ねて、
細部にまで気を配りながら、
時間をかけ心を込めて取り組んできたか。
私は目の前で見てきました。
じっと作品を見つめてくださる背中を見るだけで泣きそうでした。
(ちなみにこの後ろ姿は私の大切なお友達夫婦です💕)
モジアカ生同士の交流もこの作品展での素敵な成果でした。
同じ教室に通っていても、
クラスが違ってなかなか会う機会が無かったり、
名前や作品だけで知り合っていたり。
「やっと会えましたね!」が繰り広げられました。
搬入(下画像)での初対面から会期を通してずーと話しまくり、
作品前で質問合戦を繰り広げる皆さんの様子、
とっても楽しそうでした♪
本当にまぶしかったです。
今回、私が感じたのは
「先生ができることって少ないなー」
です。
今回、生徒達の「技術」はもとより「情熱」への賛辞をたくさん頂きました。
皆さんの様子を眺めながら、
「同じ事に夢中になる仲間」の力を実感しました。
先生がすごい!
誰がすごいって、先生が!
と、いっぱい褒めて頂きありがたい限りですが、
教室にみなぎるパワーは私1人のものではありません。
今回の交流が、
創作の力と喜びにつながったらうれしいです。
搬出日の午前はモジアカ生オンリーday。
写真撮り放題(使用方法は限定されます)だったので
こんな面白い感じになりました。
私(下↓))は撮ってる方を撮って遊んでます😆
下の写真は、
額に映り込む私を撮ってくれました。
(作品:Hisako Takadaさん、写真撮影:Rie Fujiiさん)
私、こんな顔してたんですね☺️
これが「幸せを隠せない先生の顔」ってヤツです!
同じ先生から同じ技術と知識を得て、
「正しくあれ」
「珍しさばかりを追うな」
「大変でつまらなくても、基本だけはラクをするな」
そう言われ続け、
全員が同等の指導を受けてきた生徒達。
でも、
文字も作風も、
誰ひとり同じにはなりませんでした。
「て(手蹟)と作風だけで誰の作品か伝わる」というのは誇るべき事です。
真摯に向き合い、真剣に取り組むほど、
浮き出てくるのが「元々持っている個性」ですもの。
上手下手ではなく、奇をてらうでもなく、
自然に個性が文字に現れるまでには地道な練習が必要です。
その代わり、一度手に入れたら一生物。
「あなたの作品すてきです。この人の作品好きだな、さっきのと同じ人かな?と戻って確認したら、やっぱり同じ作者でした。」
そんな事を見知らぬゲストから声をかけられていた方も。
「うれしい」と涙ぐんでいた姿が忘れられません。
よかったですね💕
私も泣いちゃったわ。
出品者の皆さん、
楽しんでもらえた?
がんばってよかったでしょう?
たくさんのお友達やご家族に作品を見てもらい、
最大限の賞賛を受けて、
きっとすごく誇らしくてうれしくて幸せな気持ちになったと思います。
でもきっと
あの場で一番うれしくて幸せで誇らしい気持ちだったのは私。
皆さんの笑顔と楽しく響く声と作品達に囲まれたあの会場で、
私がどれほど幸せで胸がいっぱいだったか
どうか知っていてください。
ありがとうございました。
また2ー3年後。
待ち遠しいですね!
最後の写真は搬出時にいた方々と。
このブログで使わせて頂いた写真は、以下の皆さんが撮って下さったものを含みます。
Masayo Tojoさん、Rie Fujiiさん、Kasumi Tanakaさん
※記入漏れがありましたらご連絡下さい
【モジ・アカデミア作品展 2024】
2024年6月7日(金)~10日(月) 各日10:00~18:30
文房堂(神保町)4階ギャラリーにて
以上、
カリグラフィー工房 ヤヨ・カリグラフィー および
カリグラフィー教室 モジ・アカデミア の
カリグラファー 西村弥生 でした。
次回も
東京・南青山の工房 兼 教室より、
文字から始まるステキ生活をお届けします!
yayo